の を中心とするテイラー展開を求めよ。
テイラー級数が何を要求するかを思い出す。 展開 には、 が中心 で定義され、そこですべての階数の導関数をもつことが必要である。どちらの条件も 1 点 についてのものであり、近くではまったく問題なく振る舞う関数でも条件を満たさないことがある。
いちばん最初の係数を確かめる。 定数項は で定義されない。級数を書き始めることすらできないので、 を中心とする のテイラー(マクローリン)級数は存在しない。
この破綻が本質的で、除去できないことを確認する。 である一方 なので、 に値を割り当てて関数を繕うことはできない。この特異点は の穴のような除去可能なものではなく、正真正銘の 位の極である。
存在する方の展開を与える。 負のべきを許せばローラン級数になり、この関数についてはすでに最終形である。
これは穴あき円板 で成り立つ。 の項が 1 つだけで他に何も無い、というのが「原点に 1 位の極をもつ」ということの意味である。
正当な中心と対比する。 のまわりでは、この関数はまったく解析的である。
収束半径 は、中心 から特異点 までの距離にちょうど一致する——有理関数のテイラー級数がどこまで届くかを決める一般則である。
その展開を数値で確かめる。 では最初の 6 項が を与え、 に収束していく。
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