正の整数 に対して
を求めよ。漸化式と明示的な閉じた形を与え、 の場合を書き下せ。
置換ではなく漸化式を使う理由。 正弦の奇数乗なら 1 つ因子を外して と置換すればよい。しかし偶数乗 ではこの手が使えない。余る正弦が 1 つもないからである。代わりの定石は部分積分であり、指数を 2 つ下げて漸化式を生む。
漸化式を述べる。 と書いて部分積分すると、古典的な結果
が得られる。 とし とおくと
となる。1 回適用するごとに指数が ずつ下がるので、 段で に行き着く——偶数乗の答えに必ず裸の の項が残るのはそのためである。
次数下げの公式から明示的な閉じた形を得る。 を倍角の余弦で展開すると
となり、どの項もただちに積分できる。定数項 は 1 周期にわたる の平均値であり、これが の項になる。
項ごとに積分する。 として を使うと
となる。 から出る余分な因子 が、分母の を に変えている。
最初の 3 つの場合を書き下す。 どちらの公式でも について計算すると
となる。先頭の係数 はちょうど であり、ウォリスの規則と一致している。
数値で確認する。 閉じた形を で評価してシンプソン法による数値積分と比べると、 ではどちらも 、 では 、 では となる。3 つとも小数第 10 位まで一致する ✓。
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