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Calculus · real student question

二重対数 Li2(x) は x = 1 で微分可能か。理由を示して答えよ。

Question

二重対数

Li⁡2(x)=∑n=1∞xnn2\operatorname{Li}_{2}(x)=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{x^{n}}{n^{2}}

はx=1x=1で微分可能か。理由を示して答えよ。

Step-by-step solution

  1. そもそもx=1x=1で定義されるかを確認する。 この級数の収束半径は11であり、端点x=1x=1ではp=2p=2の収束するpp級数になる:

    Li⁡2(1)=∑n=1∞1n2=π26≈1.644934.\operatorname{Li}_{2}(1)=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^{2}}=\frac{\pi^{2}}{6}\approx1.644934.

    したがってそこで関数は定義され、アーベルの定理により左からの連続性ももつ。微分可能性はそれより厳密に強い要求である。

  2. 円板の内部で級数を微分する。 ∣x∣<1|x|<1では項別微分が正当化される:

    Li⁡2′(x)=∑n=1∞n xn−1n2=1x∑n=1∞xnn.\operatorname{Li}_{2}'(x)=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{n\,x^{n-1}}{n^{2}}=\frac{1}{x}\sum_{n=1}^{\infty}\frac{x^{n}}{n}.

    内側の和はメルカトル級数−ln⁡(1−x)-\ln(1-x)なので、

    Li⁡2′(x)=−ln⁡(1−x)x,∣x∣<1.\operatorname{Li}_{2}'(x)=-\frac{\ln(1-x)}{x},\qquad |x|<1.

    x=0.99x=0.99での数値確認:級数の中心差分は4.6516874.651687、−ln⁡(0.01)0.99=4.651687-\frac{\ln(0.01)}{0.99}=4.651687である ✓。

  3. x→1−x\to1^{-}での導関数を調べる。 xxが下から11に近づくと1−x→0+1-x\to0^{+}なのでln⁡(1−x)→−∞\ln(1-x)\to-\infty、したがって

    −ln⁡(1−x)x⟶+∞.-\frac{\ln(1-x)}{x}\longrightarrow+\infty.

    傾きはいくらでも大きくなる:x=0.9x=0.9では2.562.56、x=0.99x=0.99では4.654.65、x=0.999x=0.999では6.916.91——ln⁡11−x\ln\frac{1}{1-x}のようにゆっくりとではあるが、限りなく増大する。

  4. 導関数の定義に立ち返って結論する。 Li⁡2\operatorname{Li}_{2}は(0,1)(0,1)上で微分可能であり導関数が+∞+\inftyに向かうので、平均値の定理により差分商Li⁡2(1)−Li⁡2(x)1−x\frac{\operatorname{Li}_{2}(1)-\operatorname{Li}_{2}(x)}{1-x}も発散せざるを得ない。よって左微分係数は+∞+\inftyであり、有限の導関数は存在しない:

    Li⁡2 は x=1 で連続だが微分不可能.\operatorname{Li}_{2}\text{ は }x=1\text{ で連続だが微分不可能}.

    幾何的には、グラフはそこで垂直な接線をもつ。

  5. 局所展開でも確かめる。 ランデンの恒等式Li⁡2(x)+Li⁡2(1−x)=π26−ln⁡xln⁡(1−x)\operatorname{Li}_{2}(x)+\operatorname{Li}_{2}(1-x)=\frac{\pi^{2}}{6}-\ln x\ln(1-x)から、y=1−x→0+y=1-x\to0^{+}として

    Li⁡2(x)=π26+(1−x)ln⁡(1−x)−(1−x)+O ⁣((1−x)2).\operatorname{Li}_{2}(x)=\frac{\pi^{2}}{6}+(1-x)\ln(1-x)-(1-x)+O\!\left((1-x)^{2}\right).

    y=0.001y=0.001での数値では、この展開が1.637026311.63702631、真の値が1.637022611.63702261である ✓。悪さをしているのはyln⁡yy\ln yの項であり、その導関数ln⁡y+1\ln y+1が発散することが、微分可能性の破綻を別の方向からも裏づけている。

Answer

不可能。Li⁡2(1)=π26 であり Li⁡2 は 1 で連続だが、Li⁡2′(x)=−ln⁡(1−x)x→+∞ (x→1−) なので有限の導関数は存在しない。\text{不可能。}\operatorname{Li}_{2}(1)=\frac{\pi^{2}}{6}\text{ であり }\operatorname{Li}_{2}\text{ は }1\text{ で連続だが、}\operatorname{Li}_{2}'(x)=-\frac{\ln(1-x)}{x}\to+\infty\ (x\to1^{-})\text{ なので有限の導関数は存在しない。}

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