次元ユークリッド空間 の線形部分空間 , が
を満たすとする。 が のすべてのベクトルと直交する非零ベクトルを含むことを証明せよ。
目標を「核が自明でない」という主張に言い換える。 「 のすべてと直交する非零の が存在する」とは、まさに
ということである。存在の主張を次元の主張に置き換えることで、この問題は定型的になる。次元は数えられるが、個々のベクトルは数えられないからである。
問題の集合を核にもつ線形写像を作る。 次のように定義する:
内積が線形なので は について線形である。この写像は の各ベクトルに、それが 上に誘導する線形汎関数を対応させる。
核を特定する。 が零汎関数になるのは、すべての に対して となるとき、そのときに限る。したがって
いまや を示せば定理が示されたことになる。
像の次元を抑える。 の像は の中にあり、 なので
仮定が効いてくるのはここだけであり、狭義の不等号が実を結ぶのもここである。
次元定理を適用する。 であるから
となる。最後の段階で を使った。次元が 以上の空間は非零ベクトルを含むので、 の中に、すべての に対して を満たす が存在する。
評価が最良であることと、仮定が外せないことを確かめる。 この議論は実際には、次元が 以上の直交ベクトルからなる部分空間を丸ごと与えている。狭義の不等号は落とせない。 で ととれば次元は等しく、 と直交する のベクトルは だけである。
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