ある交通調査は、交差点での事故が十字路・Y字路・T字路について の比で起こると予測している。交通量の等しい交差点における観測度数は次の通りであった。
| 交差点の種類 | 十字路 | Y字路 | T字路 |
|---|---|---|---|
| 観測度数 | 116 | 60 | 24 |
この予測を検定せよ。どのカイ二乗検定を用いるか、 の値はいくらか、そして結論は何か。
適切な検定を選ぶ。 カテゴリ変数は1つ(交差点の種類)だけで、それを理論分布と比べるのであって、2つの変数をクロス集計しているわけではない。したがってこれはカイ二乗適合度検定であり、独立性の検定ではない。この区別が効くのは、自由度が ではなく に決まるからである。
比から期待度数を作る。 合計は で、 は全体を6等分して割り振ることを意味する:
どの期待度数も を超えているので、カイ二乗近似を使って差し支えない。、 と丸めず 、 という分数のまま扱うこと。丸めると統計量に誤差が入り込む。
各セルの への寄与を計算する。
足し合わせる。 分母を にそろえると:
この値は丸めた結果ではなく、ちょうど である。期待度数が最も小さいT字路のカテゴリが、ずれの絶対値は十字路の超過より小さいのに最大の寄与()をしていることに注目したい。これが という重み付けの効果である。
棄却限界値と比べる。 カテゴリ数が なので 。有意水準 での棄却限界値は である。 のときは 値が閉じた形で書けて、 となる。
結論を述べる。 (同じことだが )なので、帰無仮説は棄却できない。観測度数は予測された の比と矛盾しない。ただし差はぎりぎりなので、より大きな標本を集める価値はある。
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