を 上で微分可能な関数とし
が成り立つとする。ここで は有限の数である。 を満たす が存在することを証明せよ。
これを無限区間へ引き伸ばしたロルの定理と見る。 ロルの定理は 2 つの端点で値が等しいことを要求するが、ここで等しいのは極限だけであり、しかも一方の端は無限遠にある。したがって定理はそのままでは適用できない。代わりに使うのがフェルマーの定理である。微分可能な関数が内部の点で極値をとれば、そこでの導関数は 0 になる。よって証明全体は、 の内部に極値を閉じ込めることに帰着する。
定数の場合を片づける。 上で ならすべての について であり、 はどこでもよい。したがって以下では となる点 が存在すると仮定する。必要なら を に置き換えることで
としてよい。 は(符号を変えた)同じ極限をもち、導関数が 0 になる点も同じだからである。
2 つの極限を使って大きい値を有界な窓に閉じ込める。
とおく。 より、ある が存在して、すべての について 、したがって が成り立つ。 より、ある が存在して、すべての について が成り立つ。つまり の外では関数は を下回り続ける一方、内部では
に達する。
閉区間で最大値をとらせ、それが内部にあることを示す。 は微分可能、したがって連続なので、コンパクト区間 上で最大値の定理よりある で最大値をとる。その最大値は少なくとも である。しかし 、 なので、 はどちらの端点でもない。
上の最大値を全体の最大値に格上げし、フェルマーの定理を使う。 および では なので、 は実は 全体における の最大値であり、とくに内部の点における極大値である。 は で微分可能なので、フェルマーの定理より
が得られ、証明が完了する。
各仮定がどこで必要だったかを確認する。 が有限であることは を選ぶのに不可欠だった。2 つの極限が等しいことは、関数が両端で同じ高さに戻ることを保証し、途中の盛り上がりが単調な傾向ではありえないようにしている。そして 全体で微分可能であることが、 でフェルマーの定理を働かせる。どれか 1 つでも外すと結論は成り立たなくなる。たとえば 上の は両端の極限が異なり、臨界点をもたない。
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